アドバンテストは10月30日、2024年度第2四半期(7~9月期)の決算を発表した。売上高は前期比37.3%増、前年同期比63.8%増の1905億円、純利益は前期比90.5%増、前年同期比では2.7倍となる454億円となり、ともに予想を上回り、四半期ベースで過去最高となった。高性能半導体向けのテスタ需要が継続するとともに、円安の進行も追い風となった。

事業セグメント別の売上高についても発表。半導体・部品テストシステム事業の売上高は前期比43.9%増、前年同期比79.2%増の1,455億円となった。内訳としてはSoCテスタが前期比58.5%増、前年同期比75.2%増の1,095億円となった。米NVIDIAの画像処理半導体(GPU)向けを中心としたHPC/AI関連での先端プロセス品の需要が大きく伸びたことが増収につながった。また、メモリ・テスタについてもHBMを中心にした高性能DRAM向けの高い需要が継続し、売上高は前期比12.5%増、前年同期比92.5%増の360億円と好調であった。

また、同社は2024年度通期の見通しについても発表。AI関連の高性能半導体需要の継続的な拡大とそれに伴う好調な売り上げを受け、通期売上高予想を前年度比31.6%の6,400億円、通期純利益予想を同95.9%の1,220億円とし、予想を上方修正した。そのうち、半導体・部品テストシステム事業の売上高については同42%増の4,700億円、内訳ではSoCテスタが同32%増の3240億円、メモリ・テスタが同70%増の1,460億円を見込む。

同社の最高経営責任者(CEO)のダグラス・ラフィーバ氏は「次世代半導体の構造は複雑性を増すばかりでテストコンテンツが増え続けると考えるのが妥当。25年の需要も成長を期待している」と述べ、今後の更なる業績の拡大への期待を示した。