昭和電工株式会社は、SiCパワー半導体に使用されるSiCエピタキシャルウエハ材料となる、6インチSiC単結晶ウエハの量産を開始したと発表した。同社では、これまでに品質向上や安定供給体制構築の一環としてSiCエピウエハ製造に不可欠なSiCウエハの自社生産を検討してきた。2010年から2015年にかけて経済産業省及び国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の委託事業である「低炭素社会を実現する新材料パワー半導体プロジェクト」に技術研究組合次世代パワーエレクトロニクス研究開発機構のメンバーとして参画、2018年には新日鐵住金グループ（現 日本製鉄グループ）が保有するSiCウエハの関連資産を譲りうけ、量産技術の開発を継続してきた。今回は、複数の顧客から同社製の6インチSiCウエハを使用したSiCエピウエハが採用されたことを受け、6インチSiCウエハの量産を開始しました。旺盛な需要に応えるため、引き続きパートナー各社よりSiCウエハの調達を継続することで材料調達先の多様化を進め、SiCエピウエハの安定供給体制を構築していくとしている。

昭和電工では、昨年より東芝デバイス&ストレージ、ローム、独Infineon Technologiesといった大手パワー半導体メーカーからSiCエピタキシャルウエハの供給契約を締結していることを発表していた。