SEMIは2022年3月22日、2022年の世界の半導体前工程製造装置(ファブ装置)が前年比で18%増加し、過去最高の1,070億米ドルに達するとの予想を発表した。これは、最新のWorld Fab Forecastレポート(WFF)に基づいたもの。2020年の17%増、2021年の42%増に引き続き3年連続の二桁成長となるが、前回の3年連続成長は2016年から2018年、それ以前では、1990年代中期まで遡ることになる。
SEMIのAjit Manocha会長兼CEOは、「全世界の半導体製造装置投資額が初めて1,000億米ドルを上回るのは、半導体産業にとっても大きな歴史的マイルストーンとなる」としている。

地域別のファブ装置向け投資は、台湾が前年比56%増の350億米ドルでトップ、2位は韓国で、同9%増の260億米ドル。3位は中国が予想されているが、米中間の貿易問題もあり前年比30%減と大幅に減速し、175億米ドルとなるものと見られる。
欧州/中東は、過去最高となる96億ドルを記録することが予測される。規模は比較的小さいものの、成長率では前年比248%増となる。台湾、韓国、東南アジアの投資額もそれぞれ過去最高となるとしている。また、南北アメリカ市場については2023年に98億米ドルの投資がありピークとなるとしている。

WFFでは、世界の半導体ファブ生産能力は、2021年の7%増加に続いて、2022年は8%増となると見通している。生産能力の拡大は2023年も6%増と継続することが予想されている。
2022年の装置投資額の83%以上が150のファブ/ラインの生産能力拡張で占められるものと見込まれる。この比率は2023年に81%程度と若干減少し、122のファブ/ラインが拡張されると予測される。
事業分野別では、2022年にはファウンドリ分野の投資額の比率が約50%で最大となり、次いでメモリが35%でこれに続くものと見込まれる。