経済産業省及び国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2025年12月3日、「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発」について、採択事業者を決定し、TOPPANの「次世代チップレット向けサブミクロン有機RDLインターポーザの設計・製造技術開発」を採択したと発表した。

現在の5G通信よりもさらに超低遅延や多数同時接続などの機能が強化された5G(ポスト5G)は、今後、工場や自動車といった多様な産業用途への活用が見込まれており、我が国の競争力の核となり得る技術と期待されている。同公募はこのポスト5Gに対応した先端半導体を国内で設計・製造できる技術の確保を目指したものである。

TOPPANはポスト5G通信時の劇的なデータ処理、通信料拡大と消費電力の抑制という課題を解決する次世代チップレット構造の実現に向け、510×515mmパネル型の有機材料に対し、前工程に由来するダマシンCMP工法適用によるサブミクロン配線製造技術を確立し、線幅/線間隔(L/S)=0.5/0.5㎛の有機RDLインターポーザを開発・社会実装を目指す。こうした取り組みは世界初となる。

事業内容としては、サブミクロン有機RDLインターポーザの設計、プロセス・材料、検査、実装等の周辺技術の開発、510×515mmサイズのサブミクロン有機RDLインターポーザのパイロットラインによる製造検証が行われる。この事業では、大阪大、大阪公立大、富山県立大、信州大、産業技術総合研究所が共同研究先として参画する。

同公募による事業期間は研究開発辞典から原則5年以内となっており、NEDOから助成金が支給される。助成額については非公開となっている。

出典:経済産業省 ニュース