NTTコミュニケーションズは4月1日、半導体産業との連携を強めるため、技術研究組合最先端半導体技術センター(LSTC)に加入したと発表した。同社は現在、情報通信技術の向上を持続可能な方法で実現するという、IOWNを活用し、半導体産業をはじめとする様々な産業・地域課題の解決、北海道の地域創成を推進する事業「HOKKAIDO IOWN CAMPUS」に取り組んでいる。LSTCへの加入により、同事業での半導体産業クラスタの促進やIOWNの活用による半導体産業が抱える課題の解決やその持続的・自律的発展に貢献するとしている。

LSTCは最先端半導体の研究開発及び半導体人財の育成を目的に2022年12月に設立された。現在、Rapidusをはじめ、ソフトバンク、産業技術総合研究所、物質・材料研究機構、東京大学、東京科学大学、東北大学、筑波大学、北海道大学など、計16機関が参画している。2024年には「Beyond 2nm及び短TAT半導体製造に向けた技術開発」と「2nm世代半導体技術によるエッジAIアクセラレータの開発」がNEDOのプロジェクトとして採択された。

NTTコミュニケーションズはLSTCにおいて、光電融合技術を用いた省電力化技術「IOWN Data Centric Infrastructure(DCI)」を活用したプラットフォームを展開し、半導体産業が利用する様々なアプリケーションに適用することにより、サーバーの消費電力削減を目指す実証実験を行うとしている。

同社は今後もIOWNの社会実装を拡大し、企業、自治体、学術機関とともに北海道の産業復興や街づくりを推進していくとした。また、半導体産業のみならず、様々な産業へとIOWNの活用の幅を広げていく方針を示した。