半導体受託生産最大手、台TSMCは2025年3月10日、2025年2月の売上高が、前期比11.3%減、前年同期比43.1%増の2,600億900万台湾ドルとなったことを発表した。2月は日数が少ないこともあり、1月の売上高と比べるとやや縮小したものの、前年同期からは大幅な増収となり、同月の売上高として過去最高を更新した。なお、同社の売上高が前年同月を上回ったのは14カ月連続となった。

生成AIの急速な普及に伴う先端半導体の需要の継続的な増加が同社業績を押し上げている。同社の主要顧客には生成AI向けのGPUで業界を席巻する米NVIDIAをはじめ、米AMD、米Apple、米Qualcommなどがおり、これらの企業への供給が拡大した。アナリストは3月の売上高がさらに増加する可能性があると見ており、第1四半期の売上高は同社が予想する8,200億~8,462億4,000万台湾ドルを達成する見通しである。

同社は更なる半導体需要の拡大に備え、2025年に台湾で約8,000人の人材を新規採用する計画を公表している。その一方で、米国に1,000億米ドルを追加投資し、3カ所の新たな先端半導体工場建設計画を打ち出している。同社は先端半導体生産において引き続きトップを独走するため、大きな攻勢に出ている。