米半導体大手、Advanced Micro Devices(AMD)は11月13日、全従業員の約4%にあたる、約1,000人の人員を削減すると発表した。人工知能(AI)半導体など新たな市場に再び注力するため。

同社ではAI需要の高まりにより、データセンター向けGPUが一番の成長分野となっており、事業が急拡大している。現在、GPUにおいてシェア第2位となっているが、シェア第1位の米NVIDIAには水を開けられており、需要の取り込みが遅れている。

同社の発表では、「最大の成長機会に合わせてリソースを投じるため、具体的な措置を講じていく。これには、遺憾ながら世界全体で約4%の人員削減を伴う」と説明した。

関係者によると、今回の人員削減はコンシューマー向けパソコンやゲーミングPCなどの販売及びマーケティング職が中心になる。2023年末時点での同社の従業員数は2万6,000人で、そのうちの約1,000人が解雇となる。

AMDは2024年1~9月の研究開発費が47億ドルとなり、前年同期比で9%増加した。同社はAI戦略を推進するための人員増が費用増加につながったと説明している。AI半導体の開発投資を継続するため、AI以外の分野の人員を削減する方針である。