5月14日、韓SK-Hynixと台TSMCの次世代高帯域メモリ(HBM)「HBM4」量産に向けた協業の詳しい分担が明らかになった。ベースダイの後続配線工程(BEOL)までをTSMCが担当し、ウエーハテストやHBM積層などをSK-Hynixが行う。

両社は先月、HBM4の開発に向けて協業を発表しており、前工程分野をTSMC、後工程分野をSK-Hynixが担当するという方針を打ち出していたが、どちらがどこまでの工程を担当するのかについては様々な憶測が飛んでいた。今回、具体的な計画が明らかになった形だ。

SKハイニックスは3月から、第5世代のHBM3E(8層)を米NVIDIAに供給しているが、「HBM3E」まではベースダイを含むHBMの全ての部分をSKハイニックスが作っている。ところが、12層となる次世代のHBM4からは顧客のカスタマイジング需要を考慮し、ベースダイをTSMCに外注する運びとなった。HBM4ではGPUのようなロジック半導体とメモリ半導体が一つに合わさることで、GPUで要求される様々な機能を盛り込む必要があり、SKハイニックス単独では対応が難しいためである。

具体的には、TSMCはベースダイ半導体の前工程(FEOL)、シリコン貫通電極(TSV)の形成、BEOLまでを担う。その後、SK-Hynixの後工程工場でウエハテストからHBM組立、KGSD(Known Good Stacked Die)テストなどが行われることになる。

SKハイニックスによれば、HBM4は2025年の下半期までの量産開始を目標とする。また、さらに次の世代となる16層の「HBM4E」は当初の予定よりも早く、2026年に量産開始される予定である。