米半導体大手Intelは2月21日、ソフトウェア大手の米Microsoftが独自設計する半導体に生産技術を提供すると発表した。

発表によれば、Microsoftは自社で設計した半導体の生産にIntelの「18A」製造技術を用いる。「18A」はIntelが開発中の1.8nm製造プロセスで、2025年の投入を予定している。これは同社とファウンドリ事業で競合する台湾・TSMCや韓国・サムスン電子の1nmプロセス導入計画よりも1年早いものである。

Intelは2025年にファウンドリ事業でTSMCを追い抜く計画を掲げており、ファウンドリ市場での競争力があることを証明するため、顧客を確保する必要があった。

一方のMicrosoftはデータセンター業務に必要な半導体供給を安定して確保したいという考えから、コンピュータープロセッサーと人工知能(AI)アクセラレータの自社での設計計画を明らかにしていたが、製造には最先端の技術を確保する必要があった。今回、そうした両社の思惑が一致した形となる。

Microsoftのサティア・ナデラCEOは「信頼できる最先端、高性能、高品質の半導体供給網構築のためにIntelと協力する」と述べ、Intelの技術力を称賛し、開発中の最先端プロセスに対しても大きな期待を寄せた。

出典:Intel ニュースルーム