ソニーとホンダの合弁会社、ソニーホンダモビリティは、同社のブランド「AFEELA」より、米ラスベガスで開催されているCES2024において、新たなプロトタイプを発表した。

同社では2025年より本格的なEVの量産に入ると見られており、新たなプロトタイプは2023年のモデルから様々な改良が施された。

その中で最も注目されたのは、モビリティに特化したパーソナルエージェントを搭載するというものである。このシステムのために、ソニーホンダモビリティでは米Microsoftと車載用システムの共同開発を行うことが発表された。今後はMicrosoftのAzure OpenAI Serviceを活用し、AIを駆使した対話型パーソナルエージェントの開発に着手。自然言語で意思疎通できるモビリティを目指していくことを目指すとしている。
その他、車両に近づくと、AFEELAのUWBセンサーやカメラでドライバーを認識し、ライトで挨拶、そして自動でドアがオープン。さらに乗車すると自動で認証が完了し、あらかじめ設定した目的地とルートがパノラミックディスプレイ上に表示され、走り出すだけでスタートボタンを押す必要も無いという。その他にもドライバーが車を降りたら駐車位置を見定めて自動でパーキングまで駐車する機能も搭載しており、運転中だけではなく、その他の動作も自動化している点が他社にはない大きな特徴である。

生成AI活用の動きは、他の自動車メーカーも見せており、独フォルクスワーゲンは2024年の第二四半期からChatGPTを搭載した乗用車を市場投入していくことを発表した。
また、独メルセデスベンツも既ににMicrosoftと協業し、「ChatGPT」を試験搭載すると2023年6月に発表している。まず米国で90万台超の車に3カ月試験提供し、得られた知見をもとに生成AIの車への搭載拡大につなげる。Chat GPTによって、ユーザーの自然な会話を聞き取り、レストランや映画のチケットの予約などをしてくれるサポート機能の付加も検討している。
今回のCESでは最新の「MBUXバーチャル・アシスタント」を搭載し、より自然な形での会話を行うことが出来るようになっている。