韓国の半導体製造装置メーカーであるHanmi Semiconductorは8月24日、AI半導体に搭載される高帯域幅メモリ(HBM)の必須プロセス装置の第2世代モデルである「デュアルTCボンダ1.0ドラゴン」を発売し、世界の半導体企業に納品する予定と発表した。

1980年に創設された同社は半導体後工程装置分野で国際的な競争力を持つ。出願予定分を含め、現在までに106件の装置特許を出願するなど、独創的な技術力と耐久性で優位に立つ企業であると評価されている。

同社関係者によれば、同製品は「シリコン貫通電極(TSV)工法で製作された半導体チップをウエハに積層するHBM生産用ボンディング装置」であるとし、AI演算に活用されるビッグデータ学習と推論のための核心要素であるHBMの需要に対応しようというものである。また、同社は「デュアルTCボンダ」の生産能力拡大を目的に8月2日に同製品の組立・テストを専門に行う「ボンダファクトリー」を開設しており、今後の大量生産が可能である。

なお、同社は近年、中国の半導体後工程市場に参入し、中国企業からの受注により大きな成果を挙げているのに加え、毎年上海で開かれる「セミコンチャイナ」に公式スポンサーとして参加するなど、中国との結びつきは非常に強い。米中半導体対立が深刻化する中、今回発表された新製品も中国のメーカーへの供給の可能性があり、今後の動向が注目される。