ロイター通信が報じた内容によると、韓国のSamusung Electricは日本の後工程装置、材料分野が集積している地の利を活かして、最先端技術を開発するための試作ラインの建設を検討しているという。Samsungでは「パッケージング」のための試作ラインを設置するため、横浜市にある自社研究所近くで建設地を探しているという。投資規模は数百億円の可能性がある。サムスンでは、昨年新たに「アドバンスド・パッケージチーム」を新設しており、これまでも積極的な人材採用や調査を実施してきたと見られる。

日本では、2021年10月にはレゾナックが主体となっている実装材料、装置メーカーが参画して実装技術や評価技術を開発する「Joint2」が活動を開始し、2022年6月にはTSMCのつくば3DIC研究センターがオープン。大学では、東京工業大学の栗田 洋一郎教授を中心とした「チップレット集積プラットフォーム」、横浜国立大学の井上 史大教授が中心となって誕生した「HIYA」、ダイセルや千住金属工業、ヤマト科学が出資する大阪大学の「フレキシブル3D実装協働研究所」と3ヶ所が存在しており、今後は昨年誕生したRapidusでも先端実装分野における研究開発が始まるとみられ、世界で最も実装分野の研究開発が盛んとなっている。