セラミック部材や基板を手がける日本ガイシは2022年11月24日、愛知県名古屋市の本社隣に新しい研究開発施設を設ける事を発表した。新棟は地上4階建てで、建築面積は約1,800m²、延床面積は約7,200m²。技術者約30人でスタートし、新規採用などで約100人まで増やす。新棟では、通信機器用の半導体ウエハや、半導体製造装置用の小型ヒーターといった開発に取り組む予定だ。投資額は約100億円。2023年5月に着工し、25年6月の稼働を目指す。
新研究開発棟では、無線通信や光デバイス用、自動運転向け車載センサ用などの新ウエハ、半導体実装装置用マイクロヒータなどの関連新製品の開発を行う。特に今後需要が見込まれる8インチサイズのウエハに対応した接合・加工設備を導入するほか、最先端の半導体プロセスの分析や実験を行えるクリーンルームを設置する。また、屋上に太陽光発電設備を設置するなど、省エネルギーにも取り組む。将来的には壁面にペロブスカイト太陽電池を設置し、建物全体で発電した再生可能エネルギーを利用しCO2排出量削減を目指す。
同社ではこれらのデジタル分野において、これから発売する新製品の売上高を30年度に500億円まで拡大する方針を立てている。

同社では21年度から10年間で研究開発に3千億円を投じる計画を掲げている。

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