米国のバイデン大統領が、2022年5月20日〜22日で韓国を訪問し、米韓首脳会談を行った。この際、バイデン大統領は韓国のオサン米軍基地から降りたあとにすぐにサムスン電子の平沢半導体工場を訪問し、工場の見学を行っている。同社内で、韓国のユン大統領はバイデン大統領を迎えており、両首脳は3nmプロセスウエハに芳名録の代わりにサインを行った。これは、バイデン大統領の今回の訪問の最重要項目が半導体サプライチェーンの安定化であると取ることができる。

両首脳は約20分ほど視察を行い、その後サムスンの500人近い職員の前で、「これは私の今回の訪問で縁起がよいスタート、サムスンが作る最先端半導体チップは驚くべき成果である。この小さなチップが我々を次世代の人類の技術発展に導くカギである」と先端半導体の重要性をアピールした。そして、サムスンが昨年5月にテキサス州テイラー市への170億ドル(約20兆ウォン)投資を発表したことに謝意を表した。バイデン大統領は「世界で最も進んだチップを作るこのような施設がテイラー市に入ってくる。この投資でテキサス州に先端技術関連の雇用が3,000件ほど創出される」と述べ、サムスンが米国で創出した雇用2万件に追加されると説明した。

今回のバイデン大統領の訪問には、米国、日本、韓国、台湾による民主主義国家による半導体同盟(Chip4)の結成を目指す目的がある。

その後、5月23日に行われた日米首脳会談では、次世代半導体の開発を検討する共同タスクフォースを設立することや供給網(サプライチェーン)の構築などで連携を強化することが確認された。

今年に入り、世界の2大覇権国家の1つとされるロシアがウクライナに軍事侵攻を開始して以降、中国とTSMCのある台湾の今後の関係にも今以上の緊張が発生する可能性を踏まえ、米国と半導体地政学上最も重要な東アジアの3ヶ国(台湾・韓国・日本)間で連携し、台頭する中国に対して、ハイテク産業の主導権を握り続けたい考えがあると見られる。

また、韓国の大統領がユン氏に変わったことにより、2019年8月に勃発したフッ酸やレジストといった重要半導体材料の輸出規制の緩和といった日韓間の関係改善も今後の重要な項目になってくる。