富士通セミコンダクタソリューション株式会社は、ReRAM(Resistive Random Access Memory)のメモリ容量としては最大となる12MB品を開発したことを発表した。

同製品は、12Mビットのメモリ容量を、約2mm×3mmの小型パッケージに格納した不揮発性メモリとなる。読み出し電流が平均で0.15mAと非常に低電力で動作するため、補聴器やウェアラブル端末などの初期設定データをメモリに書き込んだあと頻繁にデータを読み出すような電池駆動のアプリケーションでは、電池の消耗を最小限にできると見ている。

同製品は、現在同社で量産中の8Mビット品と同じWL-CSP(Wafer Level Chip Size Package)を採用し、同サイズでありながらメモリ容量を1.5倍に拡大したとしている。

また、8ピンのSOPと比較すると、WL-CSP採用により、実装面積が80%削減されたとしている。

 

ReRAMは次世代不揮発性メモリの候補の1つとして、不揮発性メモリの主流であるフラッシュメモリに比べ、低い電圧でデータを書き換えられる、データ書き換えの単位がバイト単位と細かい、などの優位性を備えるが、現状は容量は小さいものの、今後積層構造を採用することでNANDフラッシュ以上の性能を出すことが期待されている。