米ON Semiconductor社は2020年8月8日、新潟工場の売却を検討していることを明らかにした。同社は、市場競争力のあるパワー半導体やアナログIC、センサ製品の供給能力を強化するために製造拠点を最適化していくため、経営資源の見直しなどを進めている。その一環として新潟工場の売却を検討している。既存顧客への継続的な製品供給などを条件に売却先の調査を始めている。
新潟工場は、2011年に三洋半導体の買収によって獲得した製造拠点である。その後は製造能力を拡張し、2014年より同社製品など旧三洋半導体グループ以外の半導体製品についても生産を開始した。
新潟工場は、建屋の敷地面積が約16万m2、延床面積約10万2000m2の建屋があり、約2万m2のクリーンルームを備えている。200mmウェーハにより、BCD、BiCMOS、CMOSプロセスによるICや、個別半導体を製造している。自動車産業の国際的な品質マネジメントシステム規格である「IATF 16949」に適合している施設である。
ON Semiconductorは日本の製造拠点のうち、「オン・セミコンダクター会津」(旧会津富士通セミコンダクターマニュファクチャリング)で、200mmラインを増強している。