Intelは、2種類のプロセサ・コアを1チップに統合した“Lakefield.”(開発コード)アーキテクチャによる新製品を発表した。今回発表した製品では同社の「Foveros」 スタックド3Dパッケージング技術を応用、22nmプロセスで製造したダイと10nmプロセスで製造したダイを積層している。
22nmで製造されたベースダイには、PCI Express Gen3、USB3.1コントローラ、I3C/I2C/SPI/SDIOなど周辺回路向けのコントローラなどPCH(Platform Controller Hub)機能を搭載している。
10nmプロセスで製造されているのがコンピュートダイ。CPU、GPU、メモリコントローラを搭載している。CPUコアは第10世代Coreプロセサ(Ice Lake)に搭載されているSunny Coveコアを1つ、2019年11月に同社が発表した新しいAtom系コアであるTremontコアを4つ搭載している。Tremontコアは従来のAtomコアから性能を大幅に引き上げているという。GPUはGEN11統合型GPUを採用している。
新プロセサはCore i7-8500Yとの比較ではシングルスレッド性能は最大12%、SoC電力あたりの性能は最大24%も向上しているという。
また、DRAMをPoP(Package on Package)で実装しており、専有面積を抑えている。これによりパッケージサイズを12x12x1mmまで小型化。さらに外部メモリも不要になったことで、従来のプロセッサでは実現が難しかった折りたたみ式デバイスのような端末も可能になるという。
今回発表した製品ラインナップは、Core i5-L16G7(5コア/5スレッド/EU数64基/ベースクロック1.40GHz/シングルコアターボクロック最高3.00GHz/全コアターボクロック1.80GHz/キャッシュ4MB/LPDDR4X-4267/TDP7W)と、Core i3-L13G4(5コア/5スレッド/EU数48基/ベースクロック0.80GHz/シングルコアターボクロック最高2.80GHz/全コアターボクロック1.30GHz/キャッシュ4MB/LPDDR4X-4267/TDP7W)の2種類。
新製品の搭載製品としては、Lenovoの折りたたみ式モデル「ThinkPad X1 Fold」が年内に、Samsungのタッチ対応ノートPC「Galaxy Book S」は2020年6月中に発売が開始される予定である。