半導体受託生産大手、米GlobalFoundries(GF)と米国初の技術系研究大学であるレンセラー工科大学(RPI)は2025年11月24日、半導体研究・教育・人材育成・労働力開発に関する協力を促進するための新たな戦略的パートナーシップを発表した。

今回の合意は両者の長年の協力関係を基盤に正式化されたものである。GFは最近、工学部において半導体分野で相互に関心のある領域に取り組む優れた中堅教員を顕彰するため、2名の「学部長フェロー」を設置したほか、半導体業界に興味を持つRPIの学生への支援やRPIのコミュニティカレッジ奨学生プログラムも実施している。

また、RPIのマイクロエレクトロニクス製造コースでは、GFの業界専門家による講義や、GFの工場見学を通じ、最新の実務的な産業視点を養成するプログラムを行っており、約200名の学生が参加する人気のプログラムとなっている。

加えて、GFでは現在150人のRPI卒業生が働いており、毎年多くのRPI出身の学生がインターンシップや正社員として採用されているほか、RPIは最近、GFが拠点を構えるNY Createsのアルバニー・ナノテック・コンプレックスに約6,000平方フィートの施設を開設し、GFの技術者とRPIの研究者の相互交流を深めている。このような取り組みをベースとして、両者はさらに結びつきを強める。

今回の戦略的パートナーシップにより、RPIはGFの戦略的大学パートナーとして認定され、GFはRPIの「産業エンゲージメントプログラム(IEP)」に組み込まれる。これにより、両者は現在の協力を継続しつつ、学術的知見と産業技術を融合し、最先端技術の研究開発に対するイニシアチブや、研究成果の産業応用への迅速な展開を可能にする。また、それらを通じて、米国の半導体サプライチェーンの強化に貢献できる。

RPI学長のMartin Schmidt氏は、「GFとの戦略的パートナーシップを正式化することで、RPIの教員・学生・研究者は世界で最も革新的で技術的に先進的な企業の一つと協力し、社会に貢献し、ニューヨーク州、米国全体、そして世界の経済発展を促進するソリューションを推進できる」と期待した。

また、GFのテクノロジー&イノベーション担当シニアバイスプレジデントであるTed Letavic氏は、「RPIの世界水準の研究・教育とGFの業界専門知識を組み合わせることで、技術開発を加速し、強固な人材パイプラインを通じて労働力を強化し、ニューヨーク州およびその先の経済成長を牽引する機会を創出する」と述べた。

出典:Global Foundries Press Release