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GNCレター
半導体検査装置大手、アドバンテストは2025年3月19日、米の産業ソフトウェア大手、Emerson Electricと戦略的パートナーシップを締結したと発表した。これにより、Emersonの持つ半導体製品の分析、アルゴリズム開発、データ管理の高度な知見と、アドバンテストの持つ最先端のリアルタイム・データ・インフラストラクチャーを融合し、人工知能(AI)および機械学習(ML)を活用した半導体テスト・エコシステムの確立を目指す。
アドバンテストはクラウドベースの半導体テストソリューションプラットフォーム「ACSリアルタイム・データ・インフラストラクチャー(ACS RTDI)」を開発に着手している。異なるテスト工程間でデータをシームレスに統合するワークフローを実現するほか、AIやML主導によるミリ秒単位での意思決定やテストフロー中のリアルタイムでのデータ判定などが可能となる。これにより、歩留まりを最適化するとともに、品質を向上させ、市場投入や量産開始を加速させることができる。
今回の協業により、アドバンテストはACS RTDIを基盤としたオープンで拡張性の高いプラットフォームにより、AL/MLモデルの開発、シミュレーション、公開、実装をサポートすることで、独自アルゴリズム及びサード・パーティのアルゴリズムの双方に対応する。また、ウェーハ・ソート、ファイナル・テスト、システムレベルテストの各テスト工程において統一されたアーキテクチャとコンセプトを適用することで、領域を問わないテスト工程全体の最適化を実現するとしている。
Emersonのテスト&ソフトウェア分析担当GM兼バイスプレジデントのBudy Sengupta氏は今回の協業により、「AIを活用した強力なテスト・エコシステムを構築することで、半導体製造における効率と歩留まりを最適化するとともに、最高水準の品質と信頼性を提供する」と期待を示した。
一方、アドバンテストのACS担当バイスプレジデントのMichael Chang氏はEmersonとの協業により、「エッジ環境でのよりスマートで迅速な意思決定が可能になる」とその意義を強調した。
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