GNC letter
GNCレター
経済産業省は2025年3月25日、外国為替令(外為令)及び輸出貿易管理令(輸出令)の一部を改正する政令案が閣議決定されたと発表した。国際輸出管理レジーム会合における合意等に基づき、規制対象となる貨物及び技術を見直す。
現在の地政学的な状況を背景として、経済安全保障上重要となる品目について、政府はこれまでにも継続的に輸出規制を強化してきた。今回、国際的な輸出管理の枠組みによる合意により、各国と歩調を合わせ、更なる輸出規制の強化に踏み切ることとなった。
具体的な強化内容としては、まず、外為令では、電波等の吸収材に対する規制に新たに赤外線の吸収材が追加された。また、セラミックをコーティングする技術について、輸出が規制されることになった。
輸出令では、これまで重水からトリチウムを回収するための触媒が規制されていたが、対象が「水から」に拡大した。また、規制品目に五フッ化ヨウ素、金属積層造形装置、極低温冷却装置、シリコンまたはゲルマニウムのフッ化物や水素化物及び塩化物、シリコン及びシリコンの酸化物、ゲルマニウム及びゲルマニウムの酸化物またはこれらの基板等が追加された。これらの品目は先端半導体の製造プロセスなどで重要となるものであり、今後輸出する際には経済産業大臣の許可が必要となる。
今回の改正案は公布から2カ月を経過した日から施行される。
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