半導体検査装置大手、米Teradyneは2025年3月10日、フォトニックIC(PIC)テスト装置最大手の米Quantifi Photonicsを買収すると発表した。買収は2025年第2四半期に完了する見込み。買収金額は非公開となっている。

Quantifi PhotonicsはPIC、コパッケージドオプティクス(CPO)、プラガブルオプティクス向けにスケーラブルかつ高コスト効率で大量生産が可能となるテストソリューションを提供している。同社のポートフォリオには幅広いフォトニクステスト装置、デジタルサンプリングオシロスコープが含まれ、ベンチトップまたは業界標準のPXIフォーマットとして利用できる。

PICはウエハベースの製造、マルチダイ集積、高速I/Oインターフェイスを備えた高度なパッケージングを活用している。そのため、高性能コンピューティングアプリケーションへのPIC技術の統合は、特に人工知能(AI)のワークロードをサポートするために、より一層重要なものとなっている。Teradyneは今回の買収によりスケーラブルなPICテストソリューションを提供できるようになる。また、Quantifi Photonicsのフォトニックテストに関する専門知識とTeradyneの半導体ATEにおけるリーダーシップを組み合わせることにより、フォトニクステスト装置の更なるイノベーションが期待される。

TeradyneのGreg Smith CEOは「クラウドAIによる驚異的な成長と複雑化は、次世代ネットワークに必要な帯域幅をサポートし、電力を削減する光相互接続ソリューションを必要とする」とし、今回の買収により、「ウェーハレベル、ダイ／マルチダイ、コパッケージ光モジュール試験用のコスト効率に優れた高スループット試験ソリューションの開発を加速できることをうれしく思う」と期待した。

また、Quantifi PhotonicsのIannick Monfils共同設立者兼CEOは「両社の強みを組み合わせることで、顧客が拡張できる完全なターンキー・フォトニック・テスト・ソリューションを提供する」と述べた。