台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing(TSMC)社は2022年1月13日、2021年12月期第4四半期(2021年10-12月)および通期の業績を発表した。
2021年度第4四半期の売上高が4,381億9,000万台湾ドル(NTドル)で、前年度同期比21.2%増、前期比5.7%増となった。営業利益は1,827億7,000万NTドルで、前年度同期比16.3%増、前期比6.9%増となった。純利益は1,662億3,000万NTドルで、前年度同期比16.4%増、前期比6.4%増となった。ウエハ出荷量(300mmウエハ換算)は372万5,000枚で、前年度同期比14.8%増、前期比2.2%増となった。設備投資額は84億6,000万米ドルで、前期から16億9,000万米ドルの増額となった。
アプリケーション別売上高構成比はスマートフォン向けが44%で最も大きく、次いで高性能コンピューティング(HPC)分野で37%となっている。以下、IoT9%、自動車4%、デジタル家電3%、その他が3%となった。地域別構成比率は、北米66%、アジア太平洋12%、中国12%、欧州・中東・アフリカ(EMEA)が5%、日本が5%となった。
プロセス別売上高構成比率は、5nmが23%、7nmが27%、16nmが13%、28nmが11%、40/45nmが8%、65nmが5%、90nmが2%。0.11/0.13μmが3%、0.15/0.18μmが6%、0.25μm以上が2%となった。
2021年度通期売上高は前年度比18.5%増の1兆5,874億NTドル、営業利益は同16.7%増の6,499億8,000万米ドル、純利益は同15.2%増の5,965億4,000万米ドルとなった。ウエハ出荷量(同)は14.4%増の1,239万8,000枚となった。
アプリケーション別売上高構成比はスマートフォン向けが44%、高性能コンピューティング(HPC)分野で3%、IOT8%、自動車4%、デジタル家電4%、その他が3%となった。地域別構成比率は、北米が65%、アジア太平洋が14%、中国が10%、EMEA6%、日本が5%となった。また、通期の設備投資額は300億4,000万米ドルに上った。
今後の業績予測では、2022年度第1四半期(2022年1-3月)の売上高は166億〜172億米ドル、営業利益率は42〜44%を見込んでいる。また、2022年度の設備投資額は最大440億米ドルに達すると見込む。これは、2021年比で46%増となり、過去最高の投資金額となる。内訳としては、新竹で2nm以降の最先端ラインに対応するFab20の建設を開始するほか、米国のFab19、日本の製造子会社Japan Advanced Semiconductor Manufactruing(JASM)の熊本工場などの大型工場の建設を進めるために、設備投資額を大幅に拡大する。