米Wall Srteet Journal(WSJ)は2020年10月8日、米Advanced Micro Devices(AMD)社が10月12日からの週にもFPGA大手の米Xilinx社と買収交渉に入ると伝えた。両社が合意すれば、買収額は約300億米ドル(約3兆1,500億円)に達すると見込まれている。金額規模は、NvidiaによるARM買収についで、今年(2020年)2番目の大型契約となる。報道前のXilinxの時価総額260億ドル弱であった。
なお、10月9日時点では、AMD、Xilinxともこの報道に関する正式なコメントは発表していない。
FPGAは特にデータセンタにおけるAIアクセラレーション(主にディープラーニングの高速化)の分野で注目されている。AMDが得意とするGPUも同分野で使用されており、買収、事業統合によるシナジー効果も期待できる。
プロセサメーカによるFPGAメーカの買収に関しては、2015年に米Intel社が米Altera社を買収ており、それ以降、AMDとXilinxは買収交渉を行ったが、交渉が行き詰まったという経緯がある。このため、今回の交渉についても先行きは不透明だとしている。ただ、Intel-Alteraの買収、統合については、現時点まで当初に期待したほどの効果は得られていないようだ。