中国の半導体後工程OSAT大手、華天科技は5月18日、子会社・江蘇盤古半導体の先端パッケージング・テスト専門の新工場を南京市浦口経済開発区に建設すると発表した。総投資額は30億円。華天科技による南京4大建設計画の一つであり、累計の投資額は300億元を超えることになる。 

 華天科技は世界上位10位に入る売り上げを誇るOSAT。甘粛省天水市と陝西省西安市、江蘇省昆山市と南京市に子会社を置き、半導体のパッケージング・検査工場を展開している。主要製品はDIP/SDIP、SOT、SOP、SSOP、QFP/LQFP/TQFP、BGA/LGA、TSVなど多岐にわたる。また、同社は近年、WLPやパワー半導体、MEMSなどの組立・検査能力の増強と製品開発のための投資を拡大させており、現在、南京市に99.5億円を投じ、子会社・華天南京の先端パッケージング・テスト生産ラインの第1期を建設中で、5月15日に封頂を迎え、年内の稼働開始を目指している。また、華天科技はさらに100億円を追加投資し、同工場の第2期を建設する計画も発表している。江蘇盤古半導体の新工場建設はこれに続く、投資の更なる拡大となる。 

 江蘇盤古半導体の新工場建設は計2期にかけて行われる計画。第1期は2024年から2028年までとなっており、敷地面積は約76,000平方メートルで、工場の総床面積は約12万平方メートルとなるほか、関連付帯施設も建設する予定。2025年からより部分的に稼働を開始することを目標とするとのことである。新工場の建設が全面的に完了すると、年間で最低でも9億元の売上高を生み出し、年間最低4,000万元の経済貢献になるとしている。