シリコンウエハを手掛けるSUMCOは5月9日、2024年第1四半期(1~3月)の決算を発表した。これによると、売上高は前期比11%減、前年同期比14.9%減の935億1,400万円となった。また、営業利益は前期比23.3%減、前年同期比66.5%減の86億9,300万円となった。減収減益になったものの、どちらも予想については上回る結果となった。

同社は2024年第2四半期の業績予想についても発表、売上高を前期比5.8%増の990億円、営業利益を同4.6%増の90億円と第1四半期よりはやや回復する見通しを示した。また、第2四半期累計(1~6月)では、売上高は前年同期比12.8%減の1,925億円、営業利益は同62.4%減の176億円となる見通し。

減収減益の背景には半導体シリコンウエハの需要の低迷がある。同社発表によれば、特に200mmウエハは市況が弱く調整局面が続いているとし、第2四半期にも回復は見られず、低調な出荷が続く見通しを示した。一方、300mmウエハの需要については第1四半期で底打ちとなり、第2四半期には需要自体は回復を見せるとしているものの、市場が拡大するAI用ロジック・DRAM向けを除き、顧客の在庫調整は依然継続するという見通しを示した。

なお、今後の長期的な見通しについては、産業・自動車向けで調整が続く一方、AI向けの強い需要とパソコン・スマートフォン向けの需要回復が市場を牽引し、全体では緩やかな回復を続けるとした。

出典:SUMCOニュースリリース