半導体受託生産世界最大手のTSMCは12月8日、2023年11月の月間連結売上高を発表した。それによると、前月比15.3%減、前年同月比7.5%減の2,060億2,618万NTドルとなった。同社は10月に前月比34.8%増と急伸していたが、一転して大きな落ち込みを見せた。

また、2023年1月から11月までの累積売上高は前年同期比4.2%減の1兆9,854億3,598万元となった。累積売上高も前年同期比で差を拡大させる結果となっており、世界半導体市場の本格回復までにはまだしばらく時間がかかるとみられる。

なお、同社は10月の業績説明会で、2023年第4四半期(10~12月)の売上高を188億~196億ドルと予想していた。中間の192億ドルで計算すると、前四半期比11.1%増、前年同期比3.7%となるが、証券筋は同四半期の売上高目標については達成できるとみている。半導体市場の底打ちから回復の兆しがみられるものの、経済の低迷や、米中対立による中国の不確実性の影響は大きく、今後も同様の状況が続くとみられる。