米・Appleは11月30日、半導体製造の後工程を担う米 Amkorとの連携を拡大し、Amkorがアリゾナ州に建設中のパッケージング工場の最初かつ最大の顧客になる旨を発表した。AppleはTSMCが建設中のアリゾナ工場からチップの供給を受けることが決定しており、提供を受けるそれらのチップがAmkorの新工場でパッケージングされることとなる。

両社は十年以上にわたり業務連携を行っており、Apple製品で使用されるすべてのチップがAmkorでパッケージングされてきた。建設中の工場は両社の「米国で製造したい」という共通の願いから、米国最大のアウトソーシング先端パッケージング工場として両社が共同で計画したものである。Amkorはこれに20億ドルを投資する予定で、完成後には50万平方フィートを超えるクリーンルームスペースを備えた最先端のパッケージング工場となる。また、稼働後には2000人以上を雇用する見込みである。製造工場の第1段階は、今後2~3年以内に生産準備が整う予定であるとのこと。

Appleのジェフ・ウィリアムズCOOは、「Apple シリコンがまもなくアリゾナで製造およびパッケージングされることに興奮している」と述べた。また、Amkorのギール・ルッテンCEOは、「米国の半導体サプライチェーンの拡大は進行中であり、米国に本社を置く最大の先端パッケージング企業として、当社は米国の先端パッケージング能力の強化を先導できることに興奮している」と述べた。

なお、Appleは2021年に米国経済に5年間で4,300億ドルを投資するという公約を発表している。今回の計画についても同公約の一環とみられ、同社の投資額は不明であるが、かなりの額が投資されたことが推定される。ウィリアムズCOOは「今後も米国での投資を拡大していく」としている。