米国の半導体製造装置最大手、アプライド・マテリアルズ(AMAT)は11月16日、2023年度第4四半期(6〜8月期)及び通年の決算を発表した。これによれば、同期の売上高は前年同期と同水準の67億2,000万ドルとなり、市場予想を上回った。また、調整後の1株当たりの利益については前年同期比4%増、過去最高額の2.12ドルとなり、こちらも市場予想を上回る結果となった。

同四半期の事業別売上高では半導体システム事業は前年同期比3%減の48億8,000万ドル、アプライド・グローバルサービス事業は前年同期比4%増の14億7,000万ドル、ディスプレー・隣接市場事業は前年同期比19%増の3億ドルとなり、これらはいずれも市場予想を上回る結果となった。

また、通年の売上高は前年度比3%増の265億2,000万ドルとなり、過去最高額を記録した。調整後の1株当たりの利益についても、前年度比5%増の8.05ドルで、過去最高額となった。

同社社長兼CEOのゲイリー・ディッカーソン氏は今回の決算に関して、「当社は 2023 年度に過去最高の売上高、利益、キャッシュフローを計上し、5 年連続でウェーハ製造装置(WFE)市場の平均を上回る成長を達成した。半導体業界が力強い流れによって今後数年にわたり拡大していく中、当社は広範な製品ポートフォリオ、強固な顧客関係、そして主要なテクノロジーの転換におけるリーダーシップを生かし、利益ある企業成長を目指す好位置にある」と述べた。

また、2024年度第1四半期の売上高見通しは64億7,000万ドル±4億ドルとなり、こちらも市場予想を上回ることとなった。

同社によれば、戦略分野と位置付けるICAPS(IoT、通信、自動車、電力、センサー)のビジネスを強化しており、2024年にはPCクラウドと、AI(人工知能)データセンターへの支出の増加、ゲートオールアラウンドノードの初期構築に支えられ、最先端ファウンドリーロジックの顧客からの需要が前年比で増加する見込みであるとのことである。