半導体大手の米ウエスタン・デジタル(WD)がキオクシアホールディングスとの経営統合についての交渉を打ち切ったことが10月26日に明らかになった。

両社はNAND型メモリ半導体の生産に強みを持つ。しかし近年、業績が悪化し、2022年10~12月期以降、3四半期連続で純損失を計上しており、経営の立て直しを図るため経営統合を目指していた。交渉は最終調整に入っており、今月中の合意を目指していた。

交渉がまとまらなかった大きな要因として、韓国SKハイニックスの反対が挙げられる。同社は2018年に東芝がキオクシアを売却した米国の投資ファンド・ベインキャピタルが主導する日米韓連合に参加し、キオクシアの株を間接的に15%保有している。NAND型メモリ市場で韓・サムスン電子に次ぐ規模を誇っている同社であるが、WDとキオクシアが経営統合することにより、地位が低下する点を懸念したとみられる。両社の経営統合に関する見解を正式に明らかにしていなかったSKであったが、26日には決算会見の場で幹部が公然と「(統合に)同意していない」と言明した。

また、仮にSKの承認が得られていたとしても、最近の米中対立を背景に、中国独禁当局の承認が得られるかも極めて不透明であった。こうした障壁を取り払えないことにWDが業を煮やし、交渉継続を断念した。

10月30日には、WDはHDD事業とフラッシュ事業を分離する事を発表した。今後は2つの独立した上場企業を設立し、それぞれがより効率的な運営を目指すとしている。両者の分離は2024年の後半に行われる予定。