スイスのパワー半導体大手、STMicroelectronicsは、10月26日2023年第3四半期(7~9月期)の決算を発表した。これによれば、第3四半期の純売上高は44.3億ドルで、前期比2.4%増、前年同期比2.5%増となり、アナリスト予想平均の43.8億ドルを上回った。自動車メーカーからの需要が家電向けの低調を打ち消したことが要因となっている。

具体的には、車載用半導体を手掛けるオートモーティブ・アンド・ディスクリート部門の売上高は前年同期比29.6%増の20.3億ドル、家電用を手掛けるアナログ・MEMS・センサ部門が前年同期比28.3%減の9.9億ドルとなった。両部門が対照的な結果となり、引き続き車載分野が好調であることが窺える。

一方で、第4四半期(10~12月)の売上高見通しは前期比及び前年同期比約3%減の43億ドルとなった。中国の一部の顧客からの需要鈍化が主な原因として挙げられている。また、同社のジャン・マルク・シェリー最高経営責任者(CEO)はアナリストらとの電話会議で、顧客が「最終需要と在庫水準を精査しており、これが第4四半期と来年初頭に在庫調整の引き金になる可能性もある」とし、今後の売り上げについて慎重な見方を示した。一方で、同社の自動車部門は来年の各四半期において前年同期比での成長が見込まれるとしており、電気自動車市場の拡大に伴う車載半導体の需要に引き続き大きな期待を寄せた。