半導体メモリ大手のキオクシアは9月27日、パソコンやタブレット端末などの民生機器向けに、新型の組み込み式フラッシュメモリを開発し、サンプル出荷を開始したと発表した。

同社が今回開発した新製品は、JEDEC e-MMC Ver.5.1に準拠し、同規格でオプショナル機能として規定されている「コマンドキューイング機能」と「セキュアライトプロテクション機能」にも対応している。また、3次元積層のNAND型フラッシュメモリ「BiCS FLASH」と自社設計のコントローラーを搭載し、従来製品と比べ、書き込み性能が2.5倍、読み出し性能が2.7倍向上した。加えて、e-MMCの全領域をEnhanced Areaに設定でき、総書き込み量も3.3倍増加した。

ラインアップは64GBと128GBの2種類。64GBは9月にサンプル出荷を開始済みで、128GBは10月以降に順次出荷開始を予定している。また、量産開始は2024年前半となる見込みである。