半導体露光装置大手のニコンは、縮小投影倍率5倍 i線ステッパ「NSR-2205iL1」を2024年夏に発売することを発表した。同社が縮小投影倍率5倍のi線ステッパの新製品発売は、25年ぶりになるという。

これまでニコンでは中古装置のリファービッシュ等で対応を行ってきたが、老朽化・需給ひっ迫が進む縮小投影倍率5倍のi線露光装置市場へ新製品を展開することを決定したという。

「NSR-2205iL1」は、多点オートフォーカス(AF)によるウエハ計測の高精度化とウェハステージのレベリング性能の高度化、Wide DOF(焦点深度の範囲拡大)等により、様々な半導体の製造プロセスにおいて歩留まりの水準を維持しつつ、高い生産性を実現した。加えて、ウエハ厚みやサイズ、反りの許容範囲が広く、需要が拡大しているSiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)などの素材にも適応しており、用途に応じて幅広く使用することが可能という。