熊本県菊陽町の吉本孝寿町長は9月6日、町内で建設が進む台湾・TSMCの子会社JASMの第1工場の隣接地に、同社の第2工場の誘致を進めると正式に表明した。

同社は6月に第2工場の立地場所について、第1工場の周辺になると表明しており、菊陽町は第2工場建設に必要な土地の規模や整備スケジュールなどの確認を進めている。吉本町長は、「町の活性化や国の経済安全保障にも貢献できる機会になり、ぜひ町に立地してもらいたい。私が先頭に立って、直接誘致を働きかける」と述べた。

また、吉本町長は候補地の具体的な場所と規模については明らかにしていないものの、「台湾ではTSMCの工場が連絡通路で複数繋がっており、JASMもそうなる可能性が高いと考えている」とし、隣接地への誘致を最優先で検討していく予定である。第2工場は2024年4月に着工し、2026年末までの稼働を目指すとみられる。

なお、同社が菊陽町に現在建設中の第1工場は2024年度に稼働予定であるが、同工場の生産能力は、ソニーのイメージセンサー向けの22nmプロセスでほとんど埋まってしまう見通しであり、第2工場では22nmのみでなく、12nmプロセスに対応できるようにするとみられている。