三菱電機は8月29日、パワー半導体の製造を行うパワーデバイス製作所・福山工場に同社初となる12インチSiウエハ対応生産ラインの設置を完了したと発表した。

同社では、近年の脱炭素社会実現に向けたパワー半導体の需要の増加に対応するため、パワーデバイス事業を重点成長事業として位置付け、売上高、営業利益率を2025年度にそれぞれ2,400億円以上、10%以上にまで拡大する目標を掲げている。また、目標達成のために、Siパワー半導体のウエハプロセス工程における生産能力を2025年度に2020年度比で約2倍に増強する計画である。

福山工場はパワー半導体の専用工場として2021年11月に稼働開始し、2022年4月には8インチウエハの量産が開始されていた。同工場では2024年には12インチウエハを量産する計画が打ち出されており、今回、生産ラインの設置が完了した。また、同社発表によれば、同ラインで製造したウエハを用いたパワー半導体チップを試作・評価した結果、設計どおりの性能が得られたことを確認したとのことであり、同社は計画通り、12インチウエハを2024年度から量産移行する予定である。

同社は、「生産効率に優れる12インチウエハ対応生産ラインの導入により、パワー半導体の生産能力を増強し、市場へ安定供給することで脱炭素社会の実現に貢献する」と述べている。同工場で製造する12インチウエハは大量生産に向くことから、用途はエアコンなど民生向けが中心となる見通しである。