米半導体大手NVIDIAは、2023年8月23日、第二四半期の決算を発表した。売上高は、前年同期比約2倍、前期比88%増の135億1,000万ドル、純利益は前年同期比9.4倍、前期比3倍の61億8,800万ドルとなった。

カテゴリ別では、データセンタ向けが前年同期比171%増、前期比140%増の103億2,300万ドルと、成長を牽引した。生成AIの急速な拡大によって、「A100」「H100」といった製品が高い需要を示した。また、ゲーミング向けが前年同期比22%増、前期比10.9%増の24億8,600万ドルとなった。プロフェッショナルビジュアライゼーションが前年同期比39.0%減、前期比28.0%増の3億7,900万ドルとなった。そして車載半導体が前年同期比15.0%増、前期比14.5%減の2億5,300万ドルと推移した。

一方、2023年第三四半期の見通しは売上高は、5〜7月期から更なる急成長を遂げると見ており、160億ドル±2%を見込んでいる。同社では今後、複雑なAIおよびHPCワークロード向けの GH200 Grace Hopper Superchipが8〜10月期中に出荷され、HBM3eメモリを搭載した第2世代バージョンは2024年暦年の第2四半期に出荷される予定であることを発表している。

また、生成AI向けチップが急速に需要を伸ばすことによって、先端パッケージ工程がボトルネックとなり供給不足に陥ることが懸念されており、今後数四半期で徐々に生産能力を増加させることが期待されている。主にNVIDIAにチップを供給する台 TSMCは、台ASEや台 SPILの高雄工場と共に、TSMCの先端パッケージ「CoWoS」関連の生産能力を増加させている。韓国もSamsungを中心に、高度なパッケージング戦略の重要性を感知し、キャッチアップしていると見られている。