米半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は7月28日、今後5年間で約4億ドルをインドに投資し、ベンガル―ルに同社最大の設計センターを建設すると発表した。モディ首相の地元グジャラート州で開かれた年次半導体会議でマーク・ペーパーマスター最高技術責任者(CTO)が明らかにした。

同社はこれまでデリーやムンバイなど、インド国内9カ所に開発・設計拠点を有し、従業員は既に6,500人を超えている。10カ所目となる新たな設計センターの面積は50万平方フィートで、広大なラボスペース、最先端のコラボレーションツール、チームワークを促進するように設計された座席構成が備わり、2023年末までに開所する予定である。また、2028年までに3,000人のエンジニアを同センターで雇用する見込みである。

同センターの設立にあたっては、インド政府による半導体産業をターゲットにした政策イニシアティブによる支援を受ける。インドは現在、自国を「半導体ハブ」にするため、世界の半導体メーカーを積極誘致しており、AMDの新設計センター設立はこの政策を後押しする形となる。

インドのラジーブ・チャンドラセカール電子・情報技術省副大臣はAMDの新設計センターについて、「世界規模の半導体設計と革新エコシステムの構築に重要な役割を果たすだろう」と期待を示した。