半導体材料大手の東京応化工業は8月8日、同社の主力生産拠点のひとつである郡山工場(福島県郡山市)に製造棟を新設することを発表した。建築面積は4,800平方メートルで投資額は200億円以上となる見通し。2024年7月に着工し、2026年下期の稼働開始を予定している。

郡山工場では同社が世界トップシェアを誇る半導体用フォトレジストを生産しており、半導体市場の今後の中長期的な成長が予想されることから、製品の高品質化と供給能力拡大を目的として、同工場に国内最大の新製造棟を建設することを決定した。

新製造棟は製造ラインを自動化、デジタル化した「スマートファクトリー」とする計画で、高い安全性及び生産効率を追求するとともに、世界最高品質のフォトレジストの製造を目指すとしている。

今回の新製造棟建設は、同社が2022年2月に発表した「tok中期計画2024」で計画された、3カ年で600億円以上となる設備投資の一部となる。なお、同社は2022年7月に同工場内にフォトレジストの新検査棟を新設しており、製品の品質や検査効率を向上させている。同社は「将来の需要増加に対応するため、今後も積極的な設備投資を実施し、グローバルサプライチェーンを強化する」としている。