米半導体大手のAMDは、2023年8月1日、2023年第二四半期（4~6月期）の決算を発表した。売上高は、53億5,900万ドルで、前期比横ばい、前年同期比18%減となった。営業利益は10億6,800万ドルで、前期比3%減、前年同期比46%減と推移した。

セグメント別では、データセンター事業の売上高は13億ドルで、前年同期比11%減となった。これは主に、エンタープライズ需要が低迷し、一部の顧客でクラウドの在庫水準が高まったため、第3世代EPYCプロセッサーの売上高が減少したことによるものである。
一方、第4世代AMD EPYC CPUの売上がほぼ倍増、EPYC CPUエンタープライズの売上も増加したことで、前四半期比で売上は2%増加したが、適応型SoCデータセンター製品の低迷によって、相殺されたとしている。

一方、生成AI向けに発表されたGPGPU、AIAMD Instinct MI300AおよびMI300X GPUは、現在主要なHPC、クラウド、AI向け顧客にサンプリングされているという。

クライアント・セグメ ントの売上高は、PC 市場の低迷によるプロセッサーの出荷減および PC サプライチェーン全体での大幅な在庫調整が続いており、前年同期比 54％減の 9 億 9,800 万ドルとなった。Ryzen7000シリーズCPUの売上が大幅に増加し、PC市場の状況が改善したことから、前四半期比では35%増加した。

ゲーミング部門の売上高は、前年同期比 4％減、前期比10%減の 16 億ドルとなった。セミカスタム部門の売上高は前年同期比で増加したが、トータルでは減少した。

エンベデッド部門の売上高は15億ドルで、前年同期比16％増となった。これは主に、産業、ビジョン＆ヘルスケア、オートモーティブ、テスト＆エミュレーション市場の好調によるものとしている。一方で、通信市場は軟調となっており、全四半期比では7%減少した。

一方、2023年第3四半期については、AMDは売上高を約57億ドル（±3億ドル）としており、業績のさらなる回復が期待される。