半導体製造プロセスにおけるベローズや配管部品を手掛ける部品メーカーのミラプロは、約73億円を投じ、岩手県奥州市の工業団地・江刺フロンティアパーク内に新設した東北工場が7月6日に竣工を迎えた。新工場は鉄骨造りの3階建てで、延べ床面積は約1万7,500平方メートル。同社最大規模の工場で、7月中の稼働を予定している。

同社は高精度な真空関連部品の設計、製造などを手がけており、新工場では同工業団地内に事業所を置く東京エレクトロンテクノロジーソリューションズを始めとした半導体製造装置メーカーからの委託に応じ、半導体や液晶向け配管の製造や精密洗浄、各種装置組み立てを担う。また、2025年までに従業員数を現行の3倍の260人に拡大する計画であり、県内の人材を中心に採用する予定である。

同社の津金洋之社長は、「急速なデジタル化で半導体需要が拡大する中、新工場の稼働で生産力を向上させ顧客からの要望にタイムリーに応えていきたい」と述べた。なお、同社は新工場完成に先駆け、4月に同工業団地内に東北第2工場を稼働させている。東北をあらたな拠点として半導体需要の急速な拡大に迅速に対応し、安定した供給を目指す。