2023年7月10日、製造業向け人材派遣大手の日総工産と、三菱系のシンクタンクである三菱総合研究所は、半導体人材の育成と供給を共同で推進していくことを発表した。

三菱総合研究所が提供する人材マッチングサービス、「Job mines」を日総工産に提供し、日総工産では半導体製造職務に照らしたエンジニアの経験の可視化、類似性の高い業務経験者の発掘、職務レベルでのエンジニアと求人の合致度の算出、教育研修で補うべき経験の抽出などを行い、人材ミスマッチの解消を目指す。

また、日総工産は半導体製造に求められる職務に対して、エンジニアの経験を診断し、診断結果を踏まえた教育研修やカウンセリングを推進していく。これらを4月にオープンしたJASM熊本工場にほど近い「日総テクニカルセンター熊本」（熊本県菊池郡大津町に、2023年4月開設）を含む全国の研修拠点で実施していく。

半導体エンジニアの経験を職務レベルで可視化することで、各地の半導体製造現場の求人要件と照合し、企業に最適な人材を供給することが可能になる。また、半導体製造職種の経験がないエンジニアからも、類似性の高い業務経験を発見し、不足経験を教育研修で補うことによって、人材の安定供給が実施可能となるとしている。