ファウンドリ世界最大手のTSMC は本日、前工程から先端パッケージ対応後工程までのプロセス及び、テストサービスの3DFabric統合を実現する、同社として初のオールインワン工場であるAdvanced backend fab6を開設したことを発表した。
この工場は、TSMC-SoIC(System on Integrated Chips)プロセス技術の量産に対応するものとなる。この工場の開設によって、TSMCは、SoIC、InFO、CoWoS、などのTSMC 3DFabric™先端パッケージング及び、シリコン積層技術に焦点を当て、生産効率を向上させることができるようになるとしている。

Advanced Backend Fab 6は、2020年にZhunanサイエンスパークに建設を開始し、基本面積は14.3ヘクタールの広さを持ち、TSMCの他のバックエンドファブの合計よりも広いクリーンルーム面積を持つとしている。

また、インテリジェント・マニュファクチャリングを用いて、ファブの生産効率を最適化している。工場に組み込まれたインテリジェント自動マテリアルハンドリングシステムは、総延長32km以上にも及び、ウエハからダイまで、生産情報は俊敏なディスパッチシステムと接続され、生産サイクルを短縮しているという。また、これらのシステムはAIと組み合わされ、同時に精密なプロセス制御を実行し、リアルタイムで異常を検出し、堅牢なダイレベルのビッグデータ品質防御ネットワークを構築している。1秒あたりのデータ処理能力は前工程ファブの500倍とされ、ダイのトレーサビリティにより各ダイの完全な生産履歴が構築されているという。

TSMCは、このFab6で年間100万枚以上相当の12インチウエハの3DFabricプロセス技術を生産し、年間1,000万時間以上のテストサービスを提供する能力を有すると推定する。