最先端半導体の製造を目指す日本のRapidusは、工場の建設場所として発表している北海道千歳市において、2023年5月22日に説明会を開催した。

この説明会の中で、建設場所を新千歳空港に隣接する工業団地「美々ワールド」で行うことを発表した。同社は工場の土木工事を2023年6月から開始し、9月には建物を着工、2024年6月にはクリーンルームの整備を開始し、2025年4月には試作ラインを稼働させていく方針であると発表した。

工事はJASM熊本工場も手がけている、大手ゼネコンの鹿島が担う。環境に配慮して工場の屋上には植物が植えられるほか、特殊なコンクリートを使うことで二酸化炭素の排出量を従来のものに比べおよそ4割削減することができるという。

また、2nm以下プロセスノードのチップ製造の肝となるEUV露光装置に関してはRapidusの小池社長が日経新聞のインタビューで「1台は手配済みで、25年の試作開始までに導入できる」ことを述べている。

今後、Rapidusでは試作、量産ラインの立ち上げに数兆円もの投資が必要であるとされており、スムーズな資金調達や、技術(エンジニア)提供を行うIBM、北海道に拠点の設置を検討しているimecとの綿密な連携が求められいる。