オランダの半導体製造装置メーカーで、原子層堆積(ALD)装置で世界一の売上を誇るASMが5月23日にソウルで記者会見を開き、研究開発(R&D)と生産施設拡大に1億ドル(約140億円)を投資すると発表した。

ASMは1989年より韓国で事業を開始し、2019年には京畿道華城市に華城キャンパス(製造研究革新センター)を設立し、プラズマ原子層堆積(PEALD)技術・装置の研究・開発を進めてきた。同社は2025年の完工を目標に、華城キャンパス内に第2製造研究革新センターを建設し、R&D面積を現在の2倍、生産面積を現在の3倍に拡張する計画である。

同社のベンジャミン・ローCEOは「2025年完工予定の第2製造研究革新センターは国際的な先端半導体需要の増加に対応するためのASMの重要な拡張戦略の出発点」であるとし、韓国内での研究及び製品開発インフラを強化して生産力の向上を図る意向である。また、韓国に大規模投資をする背景として、熟練した技術を持つ人材が豊富であるという点と、韓国内でのみ開発・製造するPEALD事業の成長を挙げており、今後PEALDをはじめとした装置の韓国内での需要が急増するのに備えることで、「韓国での先端技術の持続的な開発と世界水準の半導体革新を牽引できるように積極的に支援していく」と述べている。