ルネサスエレクトロニクスは2023年5月19日、年内にもSiCパワー半導体への投資を開始し、2025年の量産化を目指すことを明らかにした。(図1)

図1 高崎工場でSiC向けライン立ち上げ発表資料

同社は、昨年11月にSiCパワー半導体市場への参入を公にしたが、5月19日の投資家向け説明会において、高崎工場で6インチSiCデバイス工場を立ち上げると発表した。ルネサスは、Si IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)などのパワー半導体でも、積極投資を進め、2024年には、閉鎖していた甲府工場を再稼働し、2025年には量産を開始する予定。(図2)

図2 IGBT/SiCパワーデバイスのロードマップ

柴田英利社長は同説明会で、IGBTなどの供給で他社に対して出遅れているが、「顧客からものすごい強い引き合いがあり、シェアを取る余地は十分にある」と見解を示した。その上で「IGBTとSiCともにぐっと伸ばす計画でいる」と述べた。