米ファウンドリ大手、GlobalFoundries(GF)社は2023年4月19日、IBMがGFの知的所有権と取引上の秘密を侵害したとして、IBMを米ニューヨーク州南部地区連邦裁判所に提訴したことを発表した。
両社は数十年間共同開発を行ったのち、GFは2015年にIBMから半導体事業(Microelectronics事業)を買収した。買収に伴い、共同開発した技術のライセンスと開示の独占権もGFが取得していた。それにもかかわらず、IBMはそれ以降も米Intel社や現在、日本でプロジェクトが進められているRapidus社に対して、知的所有権と取引上の秘密を違法に開示、共有しているとして、補償的・懲罰的損害賠償および企業秘密の使用差し止めを求めている。さらに、Rapidusとの提携を発表して以降、GFのエンジニアをIBMが引き抜く動きが増えているとして、GFへのリクルート活動の停止も求めているという。

IBMはGFの「申し立てには全く根拠がない」と反論している。

両者の間では2021年にも、今回とは逆にIBMがGFを契約不履行で25億ドルの損害賠償を求める訴えを起こしているという報道があった。