米Micron Technology社は2022年6月30日、2022年8月期第3四半期業績を発表した。同期の売上高は86億4,200万米ドルで、前年度同期比16.4%増、前期比11.0%増となった。DRAMの売上高は前年度同期比15%増の62億7,100万米ドル。NAND型フラシュメモリは売上高が同26%増の22億8,800万米ドルとなっている。
アプリケーション別売上高はコンピュータ&ネットワーキングが38億9,500万米ドルで前年度同期比18%増、前期比13%増。モバイルが19億6,700万米ドルで、前年度同期比2%減、前期比5%増。ストレージが13億4,100万米ドルで、前年度同期比33%増、前期比15%増。組込用途が14億3,500万円で、前年度同期比30%増、前期比12%増。
営業利益は30億400万米ドルで、前年度同期比67.0%増、前期比18.0%増。純利益は26億2,600万米ドルで、前年度同期比51.4%増、前期比16.0%増となった。2022年第3四半期までの累積設備投資額は前年度同期間比5.5%増の84億5,400万米ドルに達している。
2022年8月期第4四半期の売上高は72億±4億米ドルを予想している。これは、第3四半期比約17%減となり、同社決算において減収は2020年第2四半期以来となる。この大幅な減益予測は、今後の半導体市場全体における冷え込みを示唆しているとも言われており、これによって、TSMCやASML、インテルなどの半導体関連株は大きく下落した。

このMicronの減収予測の主たる要因は、コロナウイルスの流行によって、買い替え需要が発生したスマートフォンやPC、タブレットといった市場の減速にあるとされる。ただでさえ減速が進む中、世界的に物価が上昇していることが消費者向けを中心にさらなるブレーキをかける恐れがある。
データセンタ向けや車載向けといった産業向けの需要は引き続き旺盛と見られるが、現状ではこれらの好調だけでは、消費者向けの需要減を吸収できないと見られる。