2022年4月26日、デンソーと半導体ファウンドリー大手 台UMCの日本拠点であるユナイテッド・セミコンダクター・ジャパン株式会社(以下、USJC)は、車載半導体の需要拡大に対応するため、USJCの300mmウエハ製造工場におけるパワー半導体生産で協業することに合意したと発表した。USJCのウエハ製造工場にIGBT製造ラインを新設し、日本で初めてとなる300mmウエハにおけるIGBT生産を開始する予定。

この協業により、両社は2023年上期に300㎜ウエハでのIGBT生産開始を予定している。デンソーのシステム目線でのIGBTデバイスおよびプロセス技術と、USJCの300㎜ウエハ製造技術を融合し、高性能かつコスト効率の高いパワー半導体の生産を目指すとしている。また、この取り組みは、経済産業省の「サプライチェーン上不可欠性の高い半導体の生産設備の脱炭素化・刷新事業費補助金」に採択されている。

デンソーの有馬社長は、「300㎜ウェーハでのIGBT量産に、日本国内で初めて乗り出すことができることを大変うれしく思います。自動運転や電動化などモビリティのテクノロジー進化の中で、半導体は自動車業界において、ますます重要になってきています。本協業により、電動車に必要不可欠なパワー半導体の安定的な調達を実現し、自動車の電動化に貢献していきます。」と述べた。

UMCのJason Wang Co-Presidentは、「デンソーのようなリーディングカンパニーとWin-Winのコラボレーションができることを嬉しく思います。これはUMCにとって重要なプロジェクトであり、当社の自動車業界との連携を拡大することになるでしょう。UMCは、多様なスペシャルティ・テクノロジーのポートフォリオと、各拠点のファブで取得したIATF 16949認証により、高度運転支援システム、インフォテインメント、コネクティビティ、パワートレインなど、自動車アプリケーション全体の需要に対応する体制を整えています。今後も自動車業界のトッププレーヤーとの協力の機会を楽しみにしています。」と述べている。