キオクシアは2022年4月6日、北上工場第2棟(K2棟)の起工式を行った。K2棟は、3Dフラッシュメモリ「BiCS FLASH」の生産能力増強に対応するため、2023年の竣工、稼働開始を計画している。建屋の面積は3万1,000m²で、完成後はK1棟と連結する予定である。さらに生産拡大に伴う人員増加に対応するため、管理部門・技術部門を収容する管理棟の建設も行う。
K2棟は7階建てで、5階建て2層構造のK1棟とほぼ同じ規模になる模様免震構造を採用、再生可能エネルギーの利用など環境面も重視する。また、AIを活用した生産システムの導入などを推進し、北上工場全体の生産性、製品の品質向上を進める。
管理棟は地上13階、地下1階建て、延床面積は約3万9,000m²。約2000人の執務スペースを有する予定。
新棟への総投資額は1兆円規模に達する見込み。製造装置などの設備費用についても、従来と同様に米Western Digital(WD)社との共同投資を行うことで協議していく。
生産能力は市況を見ながら決定していく。キオクシア・ホールディングスの早坂伸夫社長は「(NAND型フラッシュメモリの)記憶容量ベースの需要は年30%前後の成長を続けると見込まれる。それに応じて生産能力を拡大していく。将来的には四日市工場に匹敵する拠点としたい」としている。