米Apple社は2020年11月11日、自社開発したApple Siliconの最初の製品となる「M1」と同製品を搭載した新しいMac Air、MacBook Pro、Mac miniを発表した。
M1はARM社のプロセサ・コアをベースに、iPhone向けチップで培った技術を統合して開発したもので、CPU8コア、GPU8コア、機械学習に基づくAIの実行エンジンで高度な画像処理などを行うNeural Engine、入出力、セキュリティなど複数技術を統合したSoCで、より優れたパフォーマンスと電力効率を実現している。
M1は5nmプロセスで開発されており、製造は台湾のファンドリTaiwan Semiconductor Manufacturing(TSMC)社で製造、量産されている。AppleはM1の性能を「既存の最新ノートPC向けチップと比較して、CPU性能とGPU性能の両方が最大2倍(200%)も優れている」としている。
Appleはこれまで、Intel社製プロセサを採用していたが、SoCを自社開発することでより高度な機能の統合、制御が可能になることから、Intel製品から切り替えたとしている。また、Intelでは高機能なチップ製造のためのプロセス開発が遅れており、7nm以降の量産化のめどが立たなかったことも、自社開発+TSMCという事業モデルにつながった。