半導体製造装置大手、米KLAは2025年10月29日、2026年第1四半期(7~9月期)の決算を発表した。売上高は前期比1%増、前年同期比13%増の32億1,000万ドル、純利益は前期比6%減、前年同期比18%増の11億6,700万ドルとなり、市場予想を上回った。

セグメント別の売上高は半導体プロセス制御部門が前期比1%増、前年同期比13%増の29億ドルで全社売上高の90%を占める。また、製品カテゴリ別ではウエーハ検査装置が前期比13%減、前年同期比12%増の15億3,700万ドル、パターニング装置が前期比47%増、前年同期比16%増の6億6,800万ドルとなり、この2カテゴリで全社売上高のおよそ70%を占めている。生成AIの急速な普及やHPC需要の拡大を背景に、先端プロセス向けの制御装置及びウエーハ検査装置の需要が急増していることが同社の業績を牽引している。

同社は2026年第2四半期(10~12月期)の業績予想についても発表。売上高は32億2,500万ドル±1億5000万ドルと予想した。同社は決算説明会で中国の輸出規制が売上高に3億~3億5,000万ドルの影響を与える可能性があるとしたものの、AIインフラストラクチャと先進パッケージングに関する戦略的イニシアチブについて楽観的であり、これらが成長を促進すると予想されている。

同社のCEOを務めるRick Wallace氏は「AIインフラの構築は、高性能コンピューティングにおける画期的な変化を意味し、今後数年間にわたり幅広い産業にプラスの影響を与えるだろう」と、今後の市場環境について展望し、同社について、「最先端のファウンドリ/ロジック、メモリ、先端パッケージング市場におけるAIコンピューティングの最大の課題に直接対応する、業界をリードするソリューション群を有している」とし、同社がこうした市場環境の恩恵を受けることにより、躍進を遂げる可能性を示唆した。